石を囲むと取れる
「囲むと取れる」を3つの側面で説明しますが
根本は一つ、囲むと取れるだけです。
相手の石のタテヨコをふさぐと取れます。
囲碁は、このルールが他のゲームと際立って異なります。
呼吸点
石はタテ線ヨコ線の方向が空いていれば呼吸できます。
石のタテヨコ(上下左右)の空きを呼吸点といいます。
A、B、C、Dは、すべて呼吸点です。
呼吸点の数は、盤上のどこに石があるのかで変わってきます。
中央の黒石 | ABCDの4つです。 |
---|---|
右上の白石 | ABCの2つです。 |
右下隅の黒石 | ABの2つしかありません。 |
ここでは、中央>端>隅の順に呼吸点が少なくなると覚えておいてください。
呼吸点を塞ぐ
塞ぐ
黒石の呼吸点に白石を置くと、呼吸点は塞がれます。
黒石はすでに呼吸点を3つ塞がれていて、封鎖完了の一歩手前です。
この状態をアタリといいます。
アタリになっている黒石は
- 白が先にAに打つと封鎖完了です。
- 黒が先にAに打つと、2つの石の呼吸点が増えます。
取るか逃げるかの分岐点です。
塞ぎきる=取る
黒石は、白にAと打たれた瞬間、呼吸点を全部塞がれたことになり、ただちに取い上げられます。
黒石は盤上に存在できなくなります。
これが囲碁の基本ルール石を囲めば取れるです。
石を取った跡
Aにあった黒石が取り上げられた跡です。
取り上げた石は揚石と呼びます。
アタリ
2個の黒石でも同じです。
呼吸点が1つしかない状態はアタリです。
先に白がBに置くと封鎖が完了し、黒石2子を取れます。
先に黒がBに置くと、呼吸点が2つに増えるので、逃げることができます。(詳しくは「呼吸点を増やす」へ)
呼吸点を囲みきる
呼吸点を囲みきれば、どんなにたくさんの石でも一度に取ることができます。
白1と置くと、黒石10個を一度に取れます。
石を取りあげると4つのメリットがあります。
- 取り上げたあとに、その分の陣地ができる
- 取った側の石が強くなる
- 取られた側は、少ない石で対局を続けなければならない(サッカーで、反則退場後に少ない人数で戦うのと同じようなハンデ)
- 終局後の地の計算で、取り上げた石を相手の陣地に埋めることができる(相手の陣地を、取り上げた石の数だけ減らして計算できる)
呼吸点を増やす
石をつなぐ
石のタテヨコに同じ石を置くと、両方の石はつながり、一身同体のひとかたまりの石になります。
タテにつながった黒石は、A~Fの6つの呼吸点があります。
1個の黒石は、呼吸点が4つでしたが、2つつながることで呼吸点が増えました。
つながって大きくなった石ほど呼吸点が多くなり囲まれにくくなります。
逃げる
アタリになっていた石に別の石をつなぐと、呼吸点を追加でき、アタリを解消できます。
呼吸点は1個から、Aの3個に増え、取られる危険は緩和されました。
石をツグ・キル
黒はナナメのBに石を打ちました。
これでは2つの黒石はつながっていないので、呼吸点は増えず、逃げたことになりません。
白にAと打たれると、黒石は取られてしまいます。
石がつながるのはタテ、ヨコ方向だけです。
ナナメはつながっていないのです。