ゲーム進行のルール
約束ごとの一つに、黒白は交互に打つがありましたが、それ以外にも、ゲーム進行や終了のための規定があります。
コウ
着手禁止点の例外の特殊形です。
1個の石を取り合うとキリがなく、ゲームを進行できなくなります。
それを避けるためのルールです。
もっと強くなると、コウを高等戦術に使うこともあります。
コウの典型図
白石Bはアタリになっています。
黒はAに打って白石Bを取ることができます(着手禁止点の例外)。
取った後は…(次図へ)
繰り返しになる図
黒がBにあった白石を取った後の図です。
取った瞬間、黒1子はまたアタリの形になっています。
ここですぐに白が取り返すと、前図に戻り、取り合いはキリがありません。
そこで、どこか他の場所に一回打ってからでないと取り返せないと決めて、繰り返しを防いでいるのです。
対局中にこんな局面になったら、コウのルールを思い出してください。
終局(パス)
陣地を囲いあって、もう増減するところがなくなったと二人が合意すれば、ゲームは終局です。
地を数えて大きい方が勝ちで終了します。
二人が連続してパス(着手放棄)すると、終局成立です。
終局?(1)
白16に打って、もう地の増減するところがなくなると、黒はパス(着手放棄)できます。
相手(白)も続いてパスすると、終局となります。
まだ地が増減すると思えば、着手を続けてもかまいません。
終局成立後、死石・生き石を確認⇒地を数える⇒勝敗決定⇒対局終了と進みます。
揚げ石・死石の扱い
対局中に取り揚げた石や盤上に残っている死石は、地を数えるときに相手の地に埋めます。
相手の地をマイナスすることができます。
終局?(2)
この図はAのところが開いています。
白がパスしても、黒はそれに応じずここから侵入できます。
つまり、黒地・白地の境界は未確定で、まだ終局していません。
終局?(3)
この図も下辺を打ちきっておらず、黒白双方から侵入できます。
境界は未確定ですので、終局していません。
終局?(4)
この図の境界は確定しています。
ナナメの断点はありますが、切断されてもすぐ取れるので大丈夫です。
パスを宣言して、相手もパスすれば終局成立です。
地を計算して勝敗を確認し、ゲームを終了します。
地を数える
地を数える (1)
この図は境界確定しています。
地を計算しましょう。
白地 | 右上の白、左下の白は、ともに2眼持って生きています。 合わせて4目です。 |
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黒地 | 黒は全部の石がつながっていて、独立した眼が2ヶ所にあり生きています。 囲んだ交点は4つ=4目です。 |
結果 | 黒白同数なので引き分けです。 |
地を数える (2)
地を計算しましょう。
黒地 | 右上の黒石は1眼しかないので死にです。 右下の黒石は独立した眼が3つあるので生きです。 黒地は3目のみです。 |
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白地 | 白石は全部つながっていて、独立した眼が3ヶ所にあり、生きています。 白地は6目、黒の死石が6子なので、 6+(6x2)=18目(死石は2倍にして計算します) |
結果 | 白18-黒3=白15目勝ちです。 |
投了
対局途中でも、負け(逆転不可能)と判断した場合は、自分の負けを申し出ることができます。
左図は黒地と白地の境界線が空いており終局していませんが、黒は2目の地で、増やせる見込みがありません。
白は20目ほどあり、勝負の逆転は考えられない状況です。
こういうときは黒は終局まで打たず、自分の負けを申し出てゲームを終えることができます。
これを投了といいます。
棋力がついてきたら、もっと早い段階で負けを認識できるようになります。
勝てないと気付いた時点で投了するようにしましょう。
対局の終了は、
- 境界を打ち切って、二人が連続パスして終局、地を計算して終わる
- 一方が投了して終わる
の、どちらかです。